12月になると、ホームセンターやスーパーマーケット等で門松やしめ縄、鏡餅などのお正月用品が売り出され、お正月ムードが一気に高まってきますよね。
正月飾りを買ったは良いけれど、飾るタイミングに迷ったことはありませんか?
お正月飾りにはきちんとした意味があり、飾り始める日や片付ける日、処分方法にもルールがあります。
正月ムードを盛り上げるためだけの飾りではないのです。
大人のたしなみとして、お正月飾りのならわしや正しい作法を知っておきたいですね。
目次
なぜ正月飾りをするのか
「正月飾り」の意味について考えたことはありますか?
なんとなく、正月だからという理由で飾っているという方も多いかもしれません。
正月とは本来、その年の豊穣を司る歳神様(としがみさま)をお迎えする行事なんだそうです。
年神様は元旦に家々にやってきて、ひとりひとりに1歳の年と その年の幸運や健康を授けてくださる神様です。
正月飾りは、年神様をお迎えするためのものなのです。
正月飾りの種類~意味と飾り方
正月飾りの代表である3つについて、その意味や飾り方を紹介します。
門松
年神様がいらっしゃるときの目印になります。
門や玄関の脇に飾ります。
しめ飾り
「神域と現世をへだてる結界」です。
年神様が安心して入ってこられるよう、玄関に飾るほか、神棚や床の間等、年神様に滞在してほしいところに飾ることもあります。
近年はとっても華やかで可愛らしいものもたくさんあるので、好きなデザインのものを選んだり、自分で作ってアレンジするのも楽しみのひとつになるのではないでしょうか。
鏡餅
鏡餅は年神様へのお供えものでもあり、年神様が宿るところでもあります。
大小の丸いお餅が2つ重なっているのは太陽と月を表し、円満に年を重ねるという意味もあるそうです。(諸説あります)
鏡餅はいくつ飾っても良いとされているので、家の中で年神様に来てほしいところへ飾ります。
正月飾りはいつ飾る?
正月飾りを飾るタイミングについては、「正月事始め」と言われる12月13日以降なら、いつ飾りはじめても良いとされています。
ただし、飾りはじめるには良くないとされる日もあるので要注意です!
クリスマスツリーを飾る家庭も多いと思うので、クリスマスを過ぎてから飾りはじめても良いですね。
28日までには飾りつけを済ませるのが理想的です。
正月飾りを飾るのに最適な日と良くない日
〇 | 12月13日~ | 事始め。正月飾りは12月13日以降に用意しましょう |
◎ | 12月28日 | 末広がりの「八」で縁起が良い日なので、飾りはじめるにはうってつけです |
× | 12月29日 | 「二重苦」を連想させ、縁起が悪いので避けましょう |
◎ | 12月30日 | キリが良いので、飾りはじめに良いとされています |
× | 12月31日 | 慌てて正月飾りを出す「一夜飾り」は、年神様への誠意に欠け失礼にあたります |
正月飾りはいつまで飾る?いつ片付ける?
正月飾りを片付けるタイミング
正月飾りは一般的に、「松の内」が過ぎたら片付けることとされています。
松の内とは一体いつなのかというと、地域によって多少違いがあるようです。
多くの地域では、七草粥を食べる1月7日まで飾ります。
地域によっては1月15日の小正月や、1月20日の二十日正月まで飾ることもあります。
正月飾りを片付ける日(地域別)
1月7日まで飾る | 東北、関東、九州など多くの地方 |
1月15日まで飾る | 関西地方など |
鏡開き
鏡餅は、鏡開きの日におろしていただきます。
年神様をお見送りしたあとに、鏡餅を下げて食べ、神様の力を分けていただくのが「鏡開き」です。
鏡開きは一般的には1月11日です。
正月飾りの処分方法
地域や神社などで行われる左義長(どんど焼き)で焼くのがベストですが、地域のゴミ処理方法にしたがい燃えるごみとして処分しても良いこととされています。
塩でお清めをしたあとに、半紙や新聞紙等で丁寧に包んで袋に入れてだしましょう。
神聖なものなので、そのまま雑にゴミ袋に入れるのは避けましょう。
正月飾りのならわしを知って、気持ちよく新年を迎えましょう!