「そろそろマイナンバーカードを作ろうかな」という方も、そうでない方も、マイナンバーカードを持っているとどんなメリットがあるのか、知っていますか?
この記事では、どんどん進化して便利になっていくマイナンバーカードでできること・メリットについてご紹介します。
目次
そもそも「マイナンバーカード」とは
そもそも「マイナンバー」とは
マイナンバーとは、行政を効率化し国民の利便性を高め公平公正な社会を実現する社会基盤です。
日本に住民票がある全ての方が、1人1つ、12桁の番号をもっていて、「個人番号」「マイナンバー」といいます。
「マイナンバーカード」とは
「マイナンバーカード」は、マイナンバーが記載された、顔写真とICチップ付きのプラスチック製カードです。氏名、住所、生年月日、性別も記載されます。
マイナンバー(個人番号)は、自分ではなにもしなくても自動的に与えられますが、マイナンバーカードの交付をうけるためには、申請が必要です。
交付手数料は当面は無料ですが、再発行には手数料が必要となります。
マイナンバーカードは住民の申請により市区町村長が交付することとになっていて、カードの取得は義務ではありません。
マイナンバーカードについて、詳しくはこちらの公式サイトが参考になります。
fa-external-linkマイナンバーカード総合サイト|地方公共団体情報システム機構
「マイナンバーカード」と「マイナンバー通知カード」の違い
「マイナンバーカード」と似たようなものに、「マイナンバー通知カード」というものがあって混同されがちですが、この二つは別のものです。
通知カードとは、住民のひとりひとりにマイナンバー(個人番号)を通知する紙製のカードです。
通知カードは、マイナンバーの確認のためのみに利用することができる書類なので、一般的な本人確認の手続きには利用できないことになっています。
マイナンバーカードの交付を受ける場合、通知カードは市区町村に返納します。
尚、マイナンバー通知カードは2020年5月末をもって廃止されました。
合わせて読みたい 関連記事
「マイナンバーカード」でできること
1「身分証明書」として使える
マイナンバーカードは、顔写真付きの身分証明書として使用できます。
- マイナンバーの提示が必要な場面での本人確認(マイナンバーの確認と身元の確認)を1枚で行うことができます。
- マイナンバーが不要なシーン(会員登録の際など)の身分証明書としても広く利用できます。
※裏面に記載されているマイナンバーを隠すビニールケースに入れて交付されるので、マイナンバーが丸見えになることはありません。
※カード裏面にあるマイナンバーを、店舗側が書き写したり、コピーを取ったりすることはできない決まりになっています。
合わせて読みたい 関連記事
2「コンビニ交付」で住民票や印鑑証明書の各種証明書を取得できる
役所の窓口に行かなくても全国のコンビニやスーパーなどで、住民票、印鑑登録証明書などの公的な証明書を取得できます。
コンビニ交付のメリット
- 住んでいる市区町村に関わらず、最寄のコンビニエンスストアで証明書を取得できる
- 住所地と本籍地が異なる場合でも、本籍地の戸籍の証明書が取得可能
- 早朝・深夜(6:30~23:00)や土日祝日でも証明書を取得することができる
- 市区町村によっては、窓口より交付手数料が安くなることもある
ということはコンビニ交付が利用できるのは、全体の約4割…。
対象人口は1憶人以上のようですが、小規模自治体ではまだまだ実施されていないところが多いです。
マイナンバーカードの普及促進をしたいのなら、まずは全国どこの自治体でも利用できるようにするとか、そちらの整備が不可欠ですね。
自分が住んでいる市も、本籍地の市も非対応なことにがっかりした筆者の願いです(悲)
コンビニ交付が利用できる市区町村はこちらのページでチェックできます。
fa-external-linkコンビニエンスストア等における証明書等の自動交付【コンビニ交付】 | 利用できる市区町村
3「マイナポータル」の利用、各種行政手続きのオンライン申請ができる
マイナポータルへのログインをはじめ、各種の行政手続きのオンライン申請ができます。
※マイナポータルでアカウント開設を行いログインするためには、利用者証明用電子証明書を搭載したマイナンバーカードが必要です。
fa-external-linkマイナポータル
fa-external-link内閣府|マイナポータルとは
関連記事
4確定申告をオンラインで「電子申請」が簡単にできる
確定申告の際、申告会場や税務署へ行かなくても、好きな時間に好きな場所から「電子申告」ができます。
国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」に パソコンやスマートフォンでアクセスして、画面の案内に従って入力をしていくだけで、申告書の作成ができます。
マイナンバーカードを持っていれば、「マイナンバーカード方式」にて、e-Taxによる送信(申告)ができます。
※パソコンで作業する場合は、ICカードリーダライタが必要です。
※マイナンバーカード対応のスマートフォンを持っていれば、スマホから所得税の申告書を作成・提出できます。スマホからの場合はICカードリーダライタは不要です。
ID・パスワード方式はマイナンバーカードが普及するまでの暫定的な対応とのことです。
fa-external-link【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス) 公式ページ
5「健康保険証」として利用できる
2021年3月から、マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになります。
2022年度中に概ね全ての医療機関での導入を目指すということです。
- 健康保険証を持ち歩かなくてもマイナンバーカードがあれば受診できる
- 不正利用の防止
- 転職や引っ越しをして保険証が変わっても、マイナンバーカードならそのまま使える
- 医療費控除(確定申告)の申告が簡単になる
などがメリットとして挙げられます。
もっと先の予定としては、処方箋やお薬手帳の電子化など医療関係でのマイナンバーカード利用が本格化されて、マイナポータルで自分の薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになっていくようです。
6「マイナポイント」がもらえる、使える
マイナンバーカードに紐づけられたポイントで、自分がよく使う電子マネーやQRコードなどのキャッシュレス決済に使うことができるのが「マイナポイント」です。
マイナンバーカードを持っている人がキャッシュレスでお買い物をすると、25%がポイント還元(マイナポイント上限5,000円分付与)されるという事業が、2020年9月から2021年3月までの7か月間実施されます。
7各種民間のオンライン取引
オンラインバンキングをはじめとした、民間の各種オンライン取引に利用できます。
8これから予定されているいろいろな「できること」
マイナンバーカードの今後の展開として公表されているものをまとめてみました。
デジタル・ハローワーク・サービス推進
- ハローワークカードとしての活用(令和4年度以降)
- 教育訓練給付金の電子申請の推進、各種申請書類の簡素化
- 安全衛生関係各種免許、技能講習修了証明書、技能士台帳、ジョブ・カード等のデジタル化
デジタル・キャンパスの推進
- 職員証・学生証へのマイナンバーカードの活用推進
- マイナンバーカードを通じて通学定期券購入を可能とする仕組みの検討
- マイナンバーカードの教員免許管理等への活用
納税手続のデジタル化推進
- 年末調整・確定申告手続に必要な情報(*1)をマイナポータルを通じて一括入手し、各種申告書へ自動入力できる仕組みを構築。(令和2年10月より開始予定)
(*1)保険料控除証明書、住宅ローン残高証明書、医療費情報、寄附金受領証明書、収入関係情報等 - 電子納税証明書の利用拡大
建設キャリアアップシステムとの連携
各種カード、手帳等との一体化等によるデジタル化の推進
様々なサービスを搭載した多目的カードとして、市区町村や国等が提供する各種サービス毎に必要だった複数のカードがマイナンバーカードと一体化できるようになっていくようです。
- 印鑑登録証、図書館カードなど地方公共団体発行の各種カード
- タスポカード(成人識別たばこ自動販売機のためのICカード)
2023年度からマイナンバーカード方式対応の自販機を順次入れ替える予定 - 健康保険証利用、お薬手帳、ハローワークカード、ジョブ・カード、教員免許状等
- 運転経歴証明書、障害者手帳等
- 民間サービス等でも、社員証や診察券等、多様な活用を推進
公的サービス等での利用拡大の推進
- 高齢者向けの公共交通サービスにおける資格確認や精算
- 検診結果や予防接種情報等の母子保健情報を閲覧できるサービスでの本人確認
- 大規模音楽・スポーツイベント等でのボランティアの入場管理における本人確認 等
公的・民間サービス提供における様々な場面でマイナンバーカードを活用する機会を創出
マイナンバーカードの今後の展開は、こちらのロードマップ資料を参考にしました。
fa-external-linkマイナンバー制度導入後のロードマップ(案)R元.9月現在fa-file-pdf-o
まとめ
マイナンバーカード、いつの間にかどんどん利便性が上がっていますね!
2020年1月時点で、普及率は15%程度にとどまっているとのことですが、今後どんどん交付枚数が増えていくと予測されています。
政府の想定では、2022年度末には「ほとんどの住民がカードを保有する」となっていますが…。
果たして2年間でそこまで急速に普及が進むのか!?
筆者個人としては、もう少し要所要所でかかる「手間」を減らしてほしいのと、日本のどこに住んでいても同じようにメリットを感じられるようになっていけば良いなぁと思います。
マイナンバーカードの交付申請をしようかどうか考える際には、ぜひこの記事を参考にしてみてください。