車を廃車にしたり、もうずっと乗っていないから、もしくは 今後もしばらく乗らないからと車検を取らなかったとき等、自動車保険も解約しようと考える人が多いと思います。
でも今後また車に乗る可能性があるのなら、自動車保険の解約はちょっと待って!
もしかしたら、解約してしまうのはすごくもったいないことかもしれませんよ。
中断証明書を発行してもらえば、現在の等級を10年間保存しておくことができるのです!
この記事では、自動車保険の等級制度と中断について解説していきます。
目次
自動車保険の中断とは?
自動車保険の中断とは、簡単にいうと「自動車保険を解約しても、解約当時の等級を10年間維持する制度」です。
等級
自動車保険には等級(ノンフリート等級制度)があります。
自動車保険では等級がとても重要です。
なぜかというと、等級によって割増率・割引率が設定され、保険料が決まるからです。
等級が高いほど保険料が安く、等級が低ければ保険料は高くなります。
等級のしくみ
はじめて自動車保険に加入すると、6等級からスタートとなります。
そして加入から1年間のうちに、保険を使うような事故がなければ、次の年の等級は7等級へと上がります。
最高で20等級まで上がります。
等級が上がると、割引率も上がり保険料は安くなります。
逆に、1年間のうちに事故等で保険を使えば、次の年からの等級が下がり保険料も割高になるというしくみです。
最低は1等級です。それ以上下がることはありません。
解約と等級
基本的には、A社で加入している自動車保険を解約してB社の自動車保険に乗り換えた場合でも、等級は維持され 新しい自動車保険に引き継がれます。
しかし、自動車保険を完全に解約してしまい期間が空くと、等級を引き継ぐことができず、これまで積み上げてきた等級がクリアされてしまいます。
すると、再度車を所有して自動車保険に加入したときに、また振り出しの6等級からスタートとなってしまいます。これはとてももったいないことです。
自動車保険を解約しても等級をリセットさせない方法が、中断です。
「中断証明書」を発行してもらうことで、10年間は等級をキープしておくことができるのです!
自動車保険を中断するメリット・デメリット
中断証明書を発行することのメリットをまとめます。
中断のメリット
- 一時的に自動車を運転しない等の理由で解約する場合に、等級を10年間保存できる
- 再び車を所有するようになったときに、保存しておいた等級から再開することができる=再加入時の保険料を節約できる
- 同居している親族に中断時の等級を引き継ぐことができる(保険会社によって異なる場合もあり)
- 中断証明書の発行に費用はかからない
将来的に再度自動車保険に加入するときに、中断時の等級から再開できるということが1番のメリットです。これにより、中断証明書がない場合と比べて安い保険料で加入することができるからです。
等級は、ずっと無事故で保険を使わないでいた場合でも、1年で1等級ずつ、地道に積み上げていくものなので、車を手放している期間中でも等級を保存しておけるというのは、大きなメリットです。
中断のデメリット
一時的に車に乗らなくなったときに、自動車保険を中断することのデメリットはほぼないと思います。
以下に挙げるのは、デメリットというより注意点になります。
- 中断証明書を発行するには、車を売却、廃車、車検切れ、盗難等、車を手放したことを証明する書類が必要
- 中断時の等級が6等級以下の1~5等級(デメリット等級)の場合、中断証明書は発行できない
中断証明書を発行した方が良いのはどんなとき?
中断証明書を発行した方が良いと思われるのは、下記に該当する人です。
- 車を売却・廃車した、または車検を取らなかったが、将来的にはまた車を購入したり運転したりする予定がある
- 海外赴任等でしばらく日本から離れる
- 自分はもう運転しないが、将来同居家族が運転する可能性がある
まとめ
- 自動車保険では、一時的に車を手放す人のために中断制度がある
- 中断し「中断証明書」を発行してもらえば、10年間等級を維持できる
- 一時的に運転しないだけなら、解約はもったいない
等級制度や今の自分の等級の確認方法、中断証明書の発行について詳しくは、加入している保険会社のホームページ等で確認をお願いします。