法人土地・建物基本調査とは?回答は義務?罰則は?無視したらどうなる?

ある日突然届いた水色の封筒。

「法人土地・建物基本調査」とともに「統計法に基づく報告義務のある重要な基幹統計調査です」と書かれてあります。

提出期限は9月10日!突然届いたこの調査票について調べたことをここにまとめます。

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法人土地・建物基本調査とは?

概要

法人土地・建物基本調査は、日本国内の土地・建物について、所有・利用状況や取引状況を明らかにするために国土交通省が5年おきに実施する統計調査です。

簡単にひとことで言うと、5年に1度行われる土地・建物の大規模調査です。

目的

法人の土地や建物の所有状況・利用状況を総合的に全国及び地域別に明らかにし、総合的な土地政策のために必要な基礎資料を得ることを目的としています。

対象

統計的手法によって無作為に抽出された、国内に本所、本社、本店を有する法人が対象となります。

資本金1億円以上の法人はすべて調査の対象です。

調査の対象となる法人には、7月以降に調査票が郵送されます。

全ての法人に調査票が届くわけではありません。
調査票が届いていなければ回答する必要はありません。

調査事項

  • 法人の基本情報(所在地や組織形態、資本金、雇用者数、支社や支店の数等)
  • 土地・建物の所有状況
  • 所有する土地に関する情報(所在地や所有形態、取得時期、利用状況等)
  • 所有する建物に関する情報(延べ床面積200㎡未満の建物について、延べ床面積200㎡以上の建物についての所在地や床面積、構造、建築時期、利用状況等)

土地や建物を所有してなくても、回答が必要です。
尚、借りている土地や建物に関することは記入しません。「所有している」もののみです。

回答期限

9月10日までにオンラインでの回答(政府統計オンライン調査システム)または紙の調査票の返送が必要です。

調査結果

調査結果は、施策の企画・立案に際しての基礎資料のほか、学術・研究機関、企業等でも幅広く活用されます。

法人土地・建物基本調査に回答するのは義務?

法人土地・建物基本調査は、統計法により定められた回答義務のある統計調査です。

報告義務と秘密保持に罰則を伴う規定が定められています。

基幹統計調査の回答義務

(報告義務)
第十三条 行政機関の長は、第九条第一項の承認に基づいて基幹統計調査を行う場合には、基幹統計の作成のために必要な事項について、個人又は法人その他の団体に対し報告を求めることができる。
2 前項の規定により報告を求められた個人又は法人その他の団体は、これを拒み、又は虚偽の報告をしてはならない
3 第一項の規定により報告を求められた個人が、未成年者(営業に関し成年者と同一の行為能力を有する者を除く。)又は成年被後見人である場合においては、その法定代理人が本人に代わって報告する義務を負う。

統計法 | e-Gov法令検索

罰則

基幹統計調査の報告を拒んだり、虚偽の報告をすると、50万円以下の罰金に処すると規定されています。

第七章 罰則
第六十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する
一 第十三条の規定に違反して、基幹統計調査の報告を拒み、又は虚偽の報告をした個人又は法人その他の団体(法人その他の団体にあっては、その役職員又は構成員として当該行為をした者)
二 第十五条第一項の規定による資料の提出をせず、若しくは虚偽の資料を提出し、又は同項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、若しくは同項の規定による質問に対して答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をした者
三 第三十六条第一項の規定により匿名データの提供を受けた者又は当該匿名データの取扱いに関する業務の委託を受けた者その他の当該委託に係る業務に従事する者若しくは従事していた者で、当該匿名データを自己又は第三者の不正な利益を図る目的で提供し、又は盗用した者

統計法 | e-Gov法令検索

法人土地・建物基本調査は必ず回答しないとだめ?

法人土地・建物基本調査は、統計法という法律に基づいた基幹統計調査であり、回答義務がある調査です。

土地・建物の所有の有無に関わらず回答が必要です。

忙しい等の理由で回答が免除されることはありません。

法人土地・建物基本調査に回答しないで無視したらどうなる?

「統計法」には罰則規定があるので、50万円以下の罰金を科せられる可能性があります。

尚、筆者が調べた範囲では、実際に 調査に回答しなかったことにより処罰された事例は確認できませんでしたが、だからといって「答えなくても良い」ということにはなりません。

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